NetBSD 1.5.2 は、主に最近発見されたセキュリティー脆弱性と、 加えてプラットフォーム固有の問題への対処を意図したパッチリリースです。 NetBSDプロジェクトは、 NetBSD 1.5 や 1.5.1 のシステムを、 できるだけ早く 1.5.2 へアップグレードするようおすすめします。
変更点の完全な一覧は、 NetBSD 1.5.2リリースツリーのトップディレクトリーにある CHANGES-1.5.2ファイルに一覧されています。さらに、このアナウンスの後ろ の方には、 NetBSD 1.5.1と1.5.2の間での大きな変更点の一覧を記しました。
NetBSD 1.5.2 の完全なソースコードおよびバイナリーは、世界中の多くのサイトから ダウンロード可能です。 FTP、 AnonCVS、 SUP その他の方法による ダウンロードサイトのリストは、このアナウンスの最後に添付されています; ダウンロードサイトのリストは最新版は http://www.NetBSD.org/mirrors/ にもあります。
いくつかのプラットフォームでブート可能な CD イメージ (ISO; 訳註: CD-Rにそのまま焼ける) は、 2001 年 9 月 16 日現在で用意される予定です。 これには、 NetBSD 1.5.1 用に配布されたものと同様のバイナリーパッケージ CD イメージ 3 枚組も含まれます。 これらは、 "ISO イメージのミラー" の章に 挙げられたダウンロードサイトに用意される予定です。
NetBSDは高度に統合されたシステムです。その移植性の高いカーネルに 加えて、NetBSDは、ユーザーユーティリティー、いくつかの言語のため のコンパイラー、X Window System、ファイヤウォールソフトウェアなど 多数のツールが、全てソースコード付きで含まれます。さらに、パッケー ジシステムによって (KDEおよびGNOMEのデスクトップ環境を含む) サー ドパーティーソフトウェアをサポートします。
NetBSDプロジェクトの目的についてのより詳細な情報は、NetBSD Webサ イトから取得できます。
NetBSDはフリーです。コードはすべて非限定的ライセンス下にあり、ロ イヤルティーを払うことなく利用できます。メーリングリストおよびWeb サイトにおいて、無償のサポートが利用できます。商用サポートには様々 なものがありますが、その主なものは以下に一覧されています。
NetBSDについてのより広範囲な情報は、私達の Web サイト上にあります:
NetBSDは世界中の多様な開発者たちのグループによる作品です。NetBSD の名前の中の「Net」とは、インターネットに対する感謝のしるしです。 インターネットは、コードを通信により共有することを可能にしました。 インターネットなしではプロジェクト自体存在し得なかったでしょう。
NetBSD/alpha | Digital/Compaq Alpha (64ビット) |
NetBSD/amiga | コモドール Amiga、マクロシステム DraCo |
NetBSD/arc | Advanced RISC Computing 仕様準拠の MIPS ベースマシン |
NetBSD/arm32 | Acorn RiscPC/A7000、CATS、Digital Shark、EBSA-285、VLSI RC7500 |
NetBSD/atari | アタリ TT030、Falcon、Hades |
NetBSD/cobalt | コバルトネットワークスの MIPS ベースマイクロサーバー |
NetBSD/hp300 | ヒューレットパッカード 9000/300 と 400 シリーズ |
NetBSD/hpcmips | MIPS ベース Windows CE PDA マシン |
NetBSD/i386 | 80x86 ベース IBM PC およびその互換機 |
NetBSD/mac68k | 68k CPU のアップル Macintosh |
NetBSD/macppc | アップル Power Macintosh および互換機 |
NetBSD/mvme68k | モトローラ MVME 68k SBC |
NetBSD/news68k | ソニー m68k ベースの "NET WORK STATION" シリーズ |
NetBSD/next68k | NeXT 68k '黒い' ハードウェア |
NetBSD/pc532 | NS32532 ベース PC532 コンピューター |
NetBSD/pmax | Digital MIPS ベース DECstation および DECsystem |
NetBSD/sparc | Sun SPARC (32ビット) および UltraSPARC (32ビットモード) |
NetBSD/sparc64 | Sun UltraSPARC (ネイティブ64ビットモード) |
NetBSD/sun3 | Sun 3 と 3x |
NetBSD/vax | Digital VAX |
NetBSD/x68k | Sharp X680x0 シリーズ |
このリリースにおいて、以下のアーキテクチャーはソースコード形式でしか 提供されていません:
NetBSD/amigappc | PowerPC 系 Amiga ボード |
NetBSD/arm26 | Acorn Archimedes、A-series および R-series システム |
NetBSD/bebox | Be Inc の BeBox |
NetBSD/evbsh3 | 日立 Super-H SH3 と SH4 CPU を使用している評価ボード |
NetBSD/luna68k | オムロン(立石電機)の LUNAシリーズ |
NetBSD/mmeye | Brains の mmEye マルチメディアサーバー |
NetBSD/newsmips | ソニー MIPS ベース "NET WORK STATION" シリーズ |
NetBSD/prep | PReP (PowerPC Reference Platform) および CHRP マシン |
NetBSD/sgimips | Silicon Graphics の MIPS ベースのワークステーション |
この声明の執筆時点で、 pc532 バイナリーリリースは NetBSD 1.5.2 リリースに向けて構築中であり、この声明より遅れて NetBSD ダウンロードサイトに用意される予定です。
NetBSDパッケージ コレクション(pkgsrc)は、サードパーティーのソフトウェアの保守、作成、 依存関係の追跡、NetBSDに特有な修正の保守に使用されていますが、NetBSD 1.5.1 のものと同じソースファイル (pkgsrc.tgz) を使ったものが NetBSD 1.5.2 に附属します。
現時点では、sysinstは予め作成されたサードパーティーのバイナリーパッケージやpkgsrc システム自身をインストールしてくれないことに注意してください。 したがって、手作業でpkg_installを使ってパッケージをインストールするか、 pkgsrcを使いはじめるために pkgsrc.tgz tarファイルを取得、展開 しなければなりません。
最後に、NetBSD 1.5.2に含まれているX11のバイナリーは、今までどおりXFree86 3.3.6を元にしていることは述べておかなければなりません。いくつかの新し いグラフィックカードは、このコードベースではサポートが不十分です。 一方でいくつかの古いグラフィックカードのサポートは、新しいXFree86の コードでは用意されていません。NetBSDはXFree86 バージョン4への移行の過 程にあり、現在XFree86 3.3.6とXFree86バージョン4の両方のコードをxsrcソー スセットで保守していて、コンパイル時にどちらのソースを作成、インストー ルを行うか選べます。XFree86バージョン4のコードのインストール、テスト、 使用を容易にするために、XFree86バージョン4.1.0を元にした NetBSD/i386 1.5.x 向け バイナリースナップショットが、以下のサイトに用意されています。 ftp://ftp.NetBSD.org/pub/NetBSD/arch/i386/
また、使用しているコードのとりわけ巨大な部分を占めていることで、 カリフォルニア大学バークレー校とGNUプロジェクトに、現在の colocationサービスに対して、Internet Software Consortium、 Redback Networks、ヘルシンキ工科大学に、特に感謝します。
最後になりましたが些細ではないこととして、 NetBSD や他の Unix システムの 内蔵クロックが、基準時点 (1970 年 1 月 1 日) から 10^9 秒を 正しく刻んだことについて書いておきたいと思います。 私たちは、安定し、高速で、かつ安全なオペレーティングシステムを、 次なる 10 億秒間で提供することを楽しみにしています!
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